日本の生活文化と礼節がよく分かる!

冠婚葬祭WEBマナー辞典


複数キーワード検索の場合は、半角スペースでキーワードを区切ってください

失敗しない「ご祝儀」のマナー

ホーム > 失敗しない「ご祝儀」のマナー

ご祝儀イメージご祝儀イメージ

社会人になると避けて通れない、冠婚葬祭の場面。
いざというときに恥をかかないように、基本的なマナーを身につけておきましょう。

「ご祝儀」とは
ご祝儀とは 、相手方の人生の節目を祝うために贈る、金品のことを言います。
代表的なものとして、結婚祝い出産祝い就職祝いなどがあります。

贈るタイミング

ご祝儀は一般的に早めに渡すのが礼儀とされています。祝いごとから時間が経ってしまうとせっかくの気持ちが伝わりにくくなるので、タイミングを逸しないことが重要です。
出産祝いや合格祝い、入学祝などは、連絡があったらすぐに贈るようにしましょう。
結婚祝いは招待状を受け取ってから挙式当日の1週間前までに贈るのが礼儀とされていますが、友人や職場関係者といった親族以外の人の場合、結婚式当日に式場の受付で渡すことが一般的となっています。

▼ 続きを読む
ご祝儀を渡すイメージ ご祝儀を渡すイメージ

祝儀袋の選び方

ご祝儀を入れる袋を選ぶ最も重要なポイントは、「お祝いの目的に合う水引」「金額に合ったデザイン(飾り)」であることです。水引が間違っていたり、金額と不釣り合いなデザインのものを選ぶと、相手に失礼にあたるので、しっかり確認して選びましょう。
祝儀袋の水引は、お祝いごとの種類によって違います。例えば、結婚祝いは「結切」または「あわじ結び」です。結切には〈二度と繰り返さない〉という願いが込められていて、結婚祝いのほか、全快祝いなどもにもこの水引が使われます。
出産入学などのお祝いの水引は「花結(蝶結)」です。花結は〈ほどいても結び直せる〉ということから、何度繰り返してもよいお祝いごとに用いられます。
市販の祝儀袋には、水引が印刷されている簡素なものから、豪華な飾りが付いたものまで様々あります。数千円のご祝儀を豪華な飾りの袋に入れたり、数万円のご祝儀を簡素な袋に入れるのも、中身と袋のバランスが悪いと言えます。金額に見合う祝儀袋を選ぶのも大切なマナーです。

▼ 続きを読む
ご祝儀袋サンプル ご祝儀袋サンプル

祝儀袋の書き方

祝儀袋の表、上段には「表書(寿・御祝などのお祝いの目的を表すもの)」を、下段には「名入(贈り主の名前)」を必ず書き入れます。贈る相手の方が目上の場合は「姓名」、同僚や目下の場合は「姓」のみとするのが一般的です。毛筆(筆ペン)で丁寧に手書きをするのが基本で、文字色は「濃い黒(墨)」です。手書きが苦手などの理由で、近年は印刷する人もいます。印刷する場合は楷書体や教科書体を使用するのが良いでしょう。

▼ 続きを読む
名入について

【連名で贈る場合】

【連名で贈る場合】

3人までであれば、袋の表に書いても良いでしょう。年長者の順、あるいは五十音順に右から書きます。文字の大きさや位置などもバランスよく書くのが基本です。
4人以上の場合は、代表者1名の名前を書き、その左側に「外一同」と書いて省略する場合もあります。ただ省略するとお祝いをもらう側に贈り主全員の氏名が伝わらず、返礼をする際に困る場合もあるので、別の奉書紙などに贈り主全員の氏名を書き、祝儀袋に入れるのが良いでしょう。
夫婦連名の場合は、夫のフルネームを先(右)に書き、妻は名前だけを書きます。

▼ 続きを読む
祝儀袋の書き方サンプル

【グループで贈る場合】
職場の同僚や趣味の仲間などが集まって贈る場合の名入には、「〇〇部一同」「〇〇サークル有志一同」などと書いても良いでしょう。この場合も別紙に、贈り主全員の名前を書いて同封します。

祝儀袋の書き方サンプル
中袋について

【金額を明記する】

【金額を明記する】

祝儀袋の中袋の表側(中袋のない祝儀袋の場合は裏面)に、金額を書き入れます。金額は「大字」と呼ばれる文字で書くのが望ましいですが、漢数字でも構いません。

▼ 続きを読む
中袋サンプル

【住所を明記する】
祝儀袋の中袋の裏側(中袋のない祝儀袋の場合は裏面)に、住所と氏名を書き入れます。

中袋サンプル
金額を書くときに使われる大字
アラビア数字 漢数字 大字(現)
1
2
3
5
6 -
7 -
8 -
10
1000
10000

※4と9は一般的に祝儀・不祝儀には使用しません。

※6・7・8は漢数字で表記するのが一般的です。

のし紙・掛紙の書き方

のし紙・掛紙は、慶事・弔事に際して贈る品物に付けるものです。こちらにも祝儀袋と同様に「表書」と「名入」の記入が必要で、毛筆(筆ペン)で丁寧に手書きをするのが基本となります。
お祝いの贈り物の場合、文字色は「濃い黒(墨)」です。筆や筆ペンが苦手な場合は、黒のサインペンであれば許容範囲ですが、ボールペンは不作法な印象となるので使用しないほうが良いでしょう。近年は印刷する人もいます。

▼ 続きを読む
のし紙・掛紙の書き方イメージ のし紙・掛紙の書き方イメージ

詳しい書き方はこちらをご覧ください。 のし紙・掛紙マナーガイド

お金の包み方

祝儀袋に入れるお札は、新札を使用するのがマナーです。入れるときはお札に折れ目などが付かないよう注意し、お札の肖像(顔)が中袋の表側・上部になるように入れます。ちなみにご祝儀と不祝儀のお金の包み方は、逆になります。
市販の祝儀袋は袋の向きや水引の形状などが正しい形でセットされています。お金を入れるとき水引を外したり袋の折を開いたりして包み直しが必要になりますが、袋の左右や上下を間違わないよう注意しましょう。

▼ 続きを読む
お金の包み方イメージ お金の包み方イメージ

持参のマナー

祝儀袋に汚れがあったり、折れ目がついたりするのは不作法な印象となります。特に結婚式場や祝賀パーティーといったフォーマルな場所に持参する場合は、相手方への礼儀や敬意を示すマナーとして、袱紗(ふくさ)に包んで持参するのが良いでしょう。

▼ 続きを読む
袱紗に包まれた祝儀袋 袱紗に包まれた祝儀袋

慶事のお祝い金の目安

お祝い金を包むことの多い行事について、相手との関係性ごとに金額の目安をまとめました。
金額はあくまで目安で、血縁や日頃のつき合いの深さなどに応じて包む金額を考えます。掲載した行事以外でも、お金を包む場合があります。

お祝い金を包むことの多い行事について、相手との関係性ごとに金額の目安をまとめました。
金額はあくまで目安で、血縁や日頃のつき合いの深さなどに応じて包む金額を考えます。掲載した行事以外でも、お金を包む場合があります。

▼ 続きを読む
慶弔行事名 相手から見た関係性 金額の目安 水 引 一般的な表書
帯祝い 1万円~3万円 赤白
花結
御祝
親(義理)・兄弟 5,000円~1万円
親戚・友人・職場 3,000円~1万円
出産祝い 3万円~10万円 赤白
花結
御出産御祝
兄弟姉妹 1万円~5万円
親戚 1万円~3万円
友人・知人(近隣の人など) 3,000円~1万円
上司・先輩 5,000円~1万円
同僚・部下 1,000円~5,000円
お食い初め 招待された祖父母 1万円~ 赤白
花結
祝御食初
御祝
赤ちゃんの両親の兄弟姉妹 5,000円~1万円
初誕生日 親戚や友人 3,000円~1万円 赤白
花結
祝初誕生日
祖父母 2万円~
入園、卒園 祖父母 1万円~2万円 赤白
花結
入園おめでとう
卒園おめでとう
親戚その他 5,000円~2万円
小学校
入学、卒業
祖父母 2万円~ 赤白
花結
ご入学おいわい
ご卒業おいわい
親戚 1万円~
その他知人友人 5,000円~1万円
中学校
入学、卒業
祖父母 3万円~ 祝御入学
祝御卒業
御祝
親戚 1万円~
その他知人友人 5,000円~1万円
高校
入学、卒業
祖父母 1万円~
親戚 1万円~
その他知人友人 5,000円~1万円
大学
入学、卒業
祖父母 1万円~
親戚 1万円~
その他知人友人 5,000円~1万円
就職 両親・祖父母 3万円~5万円 赤白
花結
御就職御祝
御祝
親戚その他 5,000円~3万円
長寿祝い 子供・孫・親戚 1万円~ 赤白
花結
寿福・敬寿
祝(還暦)
結婚祝い 近親者(兄弟など) 3万円~10万円 赤白・金銀
結切
あわじ結び
寿
御結婚御祝
親戚 3万円~5万円
職場の同僚・友人 2万円~3万円
職場の上司 5万円~10万円

贈り物の基礎知識

暮らしに役立つマナー

生活文化・しきたり百科