弔事なんでもガイド
「弔事(ちょうじ)」とは、通夜・葬儀・告別式・火葬といったお悔やみごとの一連の流れを指す言葉です。「弔」には「死者を弔う」という意味があるため、このように呼ばれています。遺族を訪ねてお悔みをいうことを「弔問(ちょうもん)」、また死者を弔い、遺族を慰めることを「弔慰(ちょうい)」と言います。
ここでは弔事についての基本的な知識とマナーをご紹介します。
葬儀参列前に行うこと
香典の準備
香典は、故人との関係性によって包む金額が異なります。また、宗教や宗派によって香典袋(不祝儀袋)の表書に違いがあるほか、お金の包み方にもマナーがあるので、訃報を受けた後、通夜や葬儀の前にきちんと確認して準備しましょう。
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▶失敗しない「不祝儀」のマナー
供物・供花を贈る
故人の魂を慰めるために、霊前に供える品物や花を「供物(くもつ)」「供花(きょうか・くげ)と言います。供物は線香やロウソク、果物などが一般的で、供花は生花や花輪が一般的です。
供花・供物は、喪家の考えや斎場などの場所の事情によって辞退される場合もあるので、贈るときはまず喪家または葬儀社に確認しましょう。また「供物はたくさんあるから、供花にしてほしい」などの祭壇のバランスを考えた調整をお願いされることもあります。いまは様々なインターネット通販から供物・供花を手配することが可能ですが、そのようなサイトで独自に手配すると祭壇の飾りつけと合わないことも考えられるので、葬儀社に依頼したほうが良いでしょう。
弔電を送る
やむをえない事情で通夜や葬儀に参列できない場合に、お悔みのメッセージを電報で送るのが「弔電(ちょうでん)」です。NTTなどの電話会社で取り扱っています。
また、葬儀に参加する場合でも、お付き合いの深さなどにより弔電を打つこともあります。
メッセージの書き方
弔電の文面は電話会社で用意している文例から選ぶこともできますし、自分で作った文章を送ることもできます。弔電には「死」「苦しみ」といった忌み言葉を使わないことがマナーなので、自分で文章を作成する場合はその点に気を付け、故人の冥福を祈る内容にしましょう。
弔電の宛名は喪主にし、喪主のお名前が分からない場合は、故人の名前にして「ご遺族様」とつけるとよいでしょう。差出人の名前はフルネームで、仕事関係の場合は会社名も明記します。
届けるとき注意すること
弔電を手配するときは、事前に通夜や葬儀の場所や時間を確認し、配達日時を指定して送ります。斎場で儀式を行う場合は斎場に、火葬のみを行う直葬・火葬式の場合は喪主や親族が弔電を受け取れないこともあるので、故人や喪主の方の自宅に送る方法もあります。
基本的には通夜に間に合うように届けます。それが難しい場合は、遅くても葬儀・告別式の開始前には届くように手配しましょう。弔電は告別式で読み上げられるのが一般的です。