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年中行事

大寒(だいかん)

出典:IBC冠婚葬祭辞典

大寒とは、二十四節気(にじゅうしせっき)(注1)の1つで、第二十四の十二月中(注2)です。現在広まっている定気法(注3)では太陽黄経(たいようこうけい)(注4)が300度に達する日を指します。期間としての意味もあり、この日から次の節気の立春前日までとなります。 1年で寒さが最も厳しくなる時期で、小寒から大寒を合わせた期間を「寒の内」と言います。

日付や時期

1月20日頃。旧暦(注5)では1月20日~2月3日までと定められており、新暦(注6)では年により日が変わる場合があります。

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由来・起源・制定

二十四節気は、紀元前の中国中原(ちゅうげん)、中華文化の発祥地とされる黄河中・下流域にある平原の気候や気温を考慮して作られた暦です。中国から日本に伝わったのは飛鳥時代と言われますが、地理的な関係から日本の気候や気温とは言葉的なズレや意味的なズレが発生することがあるとも言われています。日本でも使用されていた旧暦(太陰太陽暦)ですが、月の満ち欠けを元にしているために1ヶ月が約29日しかなく、太陽の公転による季節の動きとは1年で11日ほどズレが生じてしまうのです。数年に一度、閏月(うるうづき)を設けて13ヶ月ある年を作ることで対応していましたが、暮らしの上では不便でした。そのため太陽の動き(黄道)を元に1年を24等分して、季節の節目を表す言葉が付けられました。

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行事や風習・慣習、季節に関する事項

武道では大寒の時期に寒稽古(注7)が行われます。
寒気を利用した食物である凍り豆腐や寒天、酒、味噌などを仕込む時期でもあります。

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贈答品などについて

寒の内の卵は、体に良いと言われています。その中でも特に大寒の日に生まれた卵は、縁起物として贈り物に使われています。

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脚注

(注1)二十四節気:1年を太陽の動き(黄道)によって24等分し、それぞれに季節を表す名前と付けたもの。農業などのための季節の指標。
(注2)十二月中:二十四節気は、節と中が交互にあり、その12月中。
(注3)定気法:定気法とは、二十四節気を配置する方法の一つである。 周天を24等分して,太陽が1等分点を通過するごとに一つの節気の日付を決めるようにしたもの。
(注4)太陽黄経:太陽が天球上を通る経路(黄道)を等角に分割した座標。 特に春分点を座標ゼロとして360度に当分したもの。
(注5)旧暦(太陽太陰暦):1872年に採用された太陽暦(新暦)に対して、それ以前に用いられた太陰太陽暦を言う。月の満ち欠けと太陽の動きを元に作られた暦。
(注6)新暦:ローマ教皇グレゴリウス13世が制定し、1582年10月15日金曜日から執行されている暦法。 現在「太陽暦」として世界各国で用いられており、「新暦」と呼ばれる。日本では旧暦(太陰太陽暦)に代わって、1873(明治6)年から採用されている。
(注7)寒稽古:寒中に寒さに耐えて行う武道などの練習。

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