年中行事
小暑(しょうしょ)
出典:IBC冠婚葬祭辞典
小暑とは、二十四節気(にじゅうしせっき)(注1)の1つで、第十一の六月節(注2)です。現在広まっている定気法(注3)では太陽黄経(たいようこうけい)(注4)が105度に達する日を指します。
日付や時期
7月7日頃。元は旧暦(注5)で定められており、新暦(注6)では年により日が変わる場合があります。期間としての意味もあり、この日から次の節気の大暑(注7)前日までを指します。
▼ 続きを読む由来・起源・制定
二十四節気は、紀元前の中国中原(ちゅうげん)、中華文化の発祥地とされる黄河中下流域にある平原の気候や気温を考慮して作られた暦です。中国から日本に伝わったのは飛鳥時代ですが、地理的な関係から日本の気候や気温とは言葉的なズレや意味的なズレが発生することがあると言われています。日本でも使用されていた旧暦(太陰太陽暦)ですが、月の満ち欠けを元にしているために1ヶ月が約29日しかなく、太陽の公転による季節の動きとは1年で11日ほどズレが生じてしまうのです。数年に一度、閏月(うるうづき)を設けて13ヶ月ある年を作ることで対応していましたが、暮らしの上では不便でした。そのため太陽の動き(黄道)を元に1年を24等分して、季節の節目を表す言葉が付けられました。
▼ 続きを読む行事や風習・慣習、季節に関する事項
梅雨明けが近づき、暑さが本格的になる頃で、蝉が鳴き始めます。
大暑(注7)が近づく小暑の終わり頃に夏の土用(注8)に入ります。大暑は土用に含まれます。
小暑あるいは大暑から立秋(注9)までの間が「暑中」となり、暑中見舞いはこの期間内に送ります。立秋以降は残暑見舞いになるので注意が必要です。
暑中見舞いの開始時期については小暑の他、夏の土用、梅雨明けをスタートにする説など諸説ありますが、終了時期(残暑見舞いに変わる時期)については、立秋で共通しています。
服装やマナーなど
暑中見舞いは、自分と同等か目下に送り、目上には「暑中御伺い申し上げます」とします。見舞う人が優位に立つので、目上の方には失礼と言われています。
▼ 続きを読む脚注
(注1)二十四節気:1年を太陽の動き(黄道)によって24等分し、それぞれに季節を表す名前と付けたもの。農業などのための季節の指標。
(注2)六月節:二十四節気は、節と中が交互にあり、その六月節。
(注3)定気法:二十四節気を配置する方法の1つで、 周天を24等分し、太陽が1等分点を通過するごとに1つの節気の日付を定めたもの。
(注4)太陽黄経:太陽が天球上を通る経路(黄道)を等角に分割した座標。 特に春分点を座標ゼロとして360度に当分したもの。
(注5)旧暦(太陰太陽暦):1872年に採用された太陽暦(新暦)に対して、それ以前に用いられていた太陰太陽暦のこと。月のみちかけと太陽の動きをもとにつくられた暦。
(注6)新暦:ローマ教皇グレゴリウス13世が制定し、1582年10月15日金曜日から執行されている暦法。 現在「太陽暦」として世界各国で用いられており、「新暦」と呼ばれる。日本では旧暦(太陰太陽暦)に代わって、1873(明治6)年から採用されている。
(注7)大暑:二十四節気の1つで12番目の六月中。新暦7月22日、23日頃。
(注8)土用:立夏・立秋・立冬・立春の前のそれぞれ18日間の呼び名。
(注9)立秋:二十四節気の1つで13番目の七月節。暦の上で秋が始まる日。新暦8月7日頃。
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