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冠婚葬祭WEBマナー辞典


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年中行事

小寒(しょうかん)

出典:IBC冠婚葬祭辞典

小寒とは、二十四節気(にじゅうしせっき)(注1)の1つで、第二十三の十二月節(注2)です。旧暦の11月後半から12月前半を指す小寒は「寒の入り」と言われ、暦の上で寒さが最も厳しくなる時期の前半を言います。現在広まっている定気法(注3)で太陽黄経(たいようこうけい)(注4)が285度に達する日を言います。 小寒から節分までの30日間のことを「寒の内」と呼び、寒が明けると立春になります。

日付や時期

1月5日頃。
元は旧暦(注5)で定められており、新暦(注6)では年により日が変わる場合があります。

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由来・起源・制定

二十四節気は、紀元前の中国中原(ちゅうげん)、中華文化の発祥地とされる黄河中・下流域にある平原の気候や気温を考慮して作られた暦です。中国から日本に伝わったのは飛鳥時代と言われますが、地理的な関係から日本の気候や気温とは言葉的なズレや意味的なズレが発生することがあるとも言われています。日本でも使用されていた旧暦(太陰太陽暦)ですが、月の満ち欠けを元にしているために1ヶ月が約29日しかなく、太陽の公転による季節の動きとは1年で11日ほどズレが生じてしまうのです。数年に一度、閏月(うるうづき)(注7)を設けて13ヶ月ある年を作ることで対応していましたが、暮らしの上では不便でした。そのため太陽の動き(黄道)(注8)を元に1年を24等分して、季節の節目を表す言葉が付けられました。

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行事や風習・慣習、季節に関する事項

寒中見舞いは、1月8日(松の内を過ぎた頃)から立春の2月4日までの期間に出します。2月4日以降、寒さが続く2月下旬までに出すのは余寒見舞いと言い、寒中見舞いと同じで近況を伝えたり相手を気遣ったりする内容になります。

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贈答品などについて

寒の内の卵は、体に良いと言われています。その中でも特に大寒の日に生まれた卵は、縁起物として贈り物に使われています。

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のし紙・掛紙の水引や表書について

この時期に贈り物する場合、水引は赤白花結、表書は「寒中伺」とし、下段に氏名を書きます。

服装やマナーなど

喪中で年賀状を出せなかった年には、代わりに寒中見舞いを出して年頭の挨拶をすることがあります。ただし、文面には賀詞を使わないよう注意をして下さい。「年賀」は「年始」と表記し、「おめでとう」や「寿」などの言葉も避けます。

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脚注

(注1)二十四節気:1年を太陽の動き(黄道)によって24等分し、それぞれに季節を表す名前と付けたもの。農業などのための季節の指標。
(注2)十二月節(じゅうにがつせつ):二十四節気には「節(せつ)または節気(せっき)」と「中(ちゅう)または中気(ちゅうき)」という区分が交互にあり、十二月節はその23番目に当たるもの。小寒のことを指す。
(注3)定気法:二十四節気を配置する方法の1つで、 周天を24等分し、太陽が1等分点を通過するごとに1つの節気の日付を定めたもの。
(注4)太陽黄経:太陽が天球上を通る経路(黄道)を等角に分割した座標。 特に春分点を座標ゼロとして360度に等分したもの。
(注5)旧暦(太陰太陽暦):1872年に採用された太陽暦(新暦)に対して、それ以前に用いられていた太陰太陽暦のこと。月の満ち欠けを主な基準にして決めた暦。
(注6)新暦(グレゴリオ暦):ローマ教皇グレゴリウス13世が制定し、1582年10月15日金曜日から執行されている暦法。 現在「太陽暦」として世界各国で用いられており、「新暦」と呼ばれる。日本では旧暦(太陰太陽暦)に代わって、1873(明治6)年から採用されている。
(注7)閏月(うるうづき):旧暦において季節と日付を合わせるため、12ヶ月の他につけ加えた特別の月。
(注8)太陽黄道(こうどう):地球から見て、太陽が1年がかりで天球上を運行する軌道。

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