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冬至(とうじ)

出典:IBC冠婚葬祭辞典

冬至とは、二十四節気(にじゅうしせっき)(注1)の1つで、第一の十一月中(注2)です。二十四節気の暦法上は、冬至で1年間の干支(注3)が切り替わります。現在広まっている定気法(注4)では太陽黄経(たいようこうけい)(注5)が270度に達する日を指し、北半球ではこの日が1年のうちで最も昼(日の出から日没まで)の時間が短い日となります。

日付や時期

12月22日頃。元は旧暦(注6)で定められており、新暦(注7)では年により日が変わる場合があります。

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由来・起源・制定

二十四節気は、紀元前の中国中原(ちゅうげん)、中華文化の発祥地とされる黄河中下流域にある平原の気候や気温を考慮して作られた暦です。中国から日本に伝わったのは飛鳥時代と言われますが、地理的な関係から日本の気候や気温とは言葉的なズレや意味的なズレが発生することがあるとも言われています。日本でも使用されていた旧暦(太陰太陽暦)ですが、月の満ち欠けを元にしているために1ヶ月が約29日しかなく、太陽の公転による季節の動きとは1年で11日ほどズレが生じてしまうのです。数年に一度、閏月(うるうづき)を設けて13ヶ月ある年を作ることで対応していましたが、暮らしの上では不便でした。そのため太陽の動き(黄道)を元に1年を24等分して、季節の節目を表す言葉が付けられました。

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行事や風習・慣習、季節に関する事項

暦の上では立冬(注8)と立春(注9)の真ん中に当たりますが、実際に寒さが厳しくなるのは、冬至の頃からです。
冬至には柚子を使ったゆず湯に入り、カボチャを食べるのが習わしとなっています。
古来、黄色は魔除けの色とされていました。栄養価も高く、黄色いカボチャを1年の区切りである冬至の日に食べることで、無病息災を祈ったと言われています。
ゆず湯の習慣は江戸時代からあったようで、1838(天保9)年に刊行された江戸の年中行事を紹介する『東都歳事記(とうとさいじき)』によると、「冬至 今日銭湯風呂屋にて柚湯を焚く」との記述があります。「冬至」を「湯治」にかけ、「柚子」を「融通が利く(=体が丈夫)」にかけるという江戸っ子ならではの洒落で、お風呂屋さんが始めたとされています。

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脚注

(注1)二十四節気:1年を太陽の動き(黄道)によって24等分し、それぞれに季節を表す名前と付けたもの。農業などのための季節の指標。
(注2)十ー月中:二十四節気は、節と中が交互にあり、その十ー月中。
(注3)干支(えと):十干と十二支を組み合わせた60を周期とする数詞。古代中国を起源とする暦法上の用語。
(注4)定気法:二十四節気を配置する方法の1つで、 周天を24等分し、太陽が1等分点を通過するごとに1つの節気の日付を定めたもの。
(注5)太陽黄経:太陽が天球上を通る経路(黄道)を等角に分割した座標。 特に春分点を座標ゼロとして360度に当分したもの。
(注6)旧暦(太陰太陽暦):1872年に採用された太陽暦(新暦)に対して、それ以前に用いられていた太陰太陽暦のこと。月のみちかけと太陽の動きをもとにつくられた暦。
(注7)新暦:ローマ教皇グレゴリウス13世が制定し、1582年10月15日金曜日から執行されている暦法。 現在「太陽暦」として世界各国で用いられており、「新暦」と呼ばれる。日本では旧暦(太陰太陽暦)に代わって、1873(明治6)年から採用されている。
(注8)立冬:二十四節気の1つで19番目の十月節。暦の上で冬が始まる日。新暦11月7日頃。
(注9)立春:二十四節気の1つで1番目の正月節。暦の上で冬が始まる日。新暦2月4日頃。

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