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時の記念日(ときのきねんび)

出典:IBC冠婚葬祭辞典

時の記念日とは、「時間をきちんと守り、欧米並みに生活の改善・合理化を図ろう」との呼びかけを趣旨とした記念日です、

日付や時期

6月10日

由来・起源・制定

671(白雉22)年6月10日、天智天皇によって漏刻(ろうこく)と呼ばれる水時計で宮中に初めて時が告げられるようになったという日本書紀の記述に基づき、1920(大正9)年に東京天文台(注1)と生活改善同盟会(注2)によって、制定されました。水時計とは溜まった水の量で時間がわかる仕組みです。
大正時代、東京教育博物館(国立科学博物館(注2)の前身)は通俗教育(社会教育)を意識した様々な展示会を開催していました。一連の展覧会が契機となって伊藤博文(注3)を会長とする生活改善同盟会が発足し、日常の生活改善の10項目として第1に「時間を正確に守ること」を掲げたことがきっかけとなっています。
1920(大正9)年、文部省が「時」展覧会を企画すると、生活改善同盟会はこれに賛同し出品の援助などを行いました。この「時」展覧会の期間中に主催者間で提案されたのが「時の記念日」の由来です。

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行事や風習・慣習、季節に関する事項

明石市立天文科学館(注4)(兵庫県明石市)が1964(昭和39)年から子午線通過記念証(注5)配布を行っているほか、近江神宮の漏刻祭など地方の神社で関連行事が行われています。

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脚注

(注1)東京天文台:理論・観測の両面から天文学を研究する日本の研究所・大学共同利用機関。
(注2)生活改善同盟会: 1919年に開催された文部省主催の「生活改善展覧会」の後を受けて、1920年文部省社会局に開設された組織。国家的利益と産業効率を向上させるため、個人の生活意識を改革することを目標とする。
(注3)国立科学博物館:独立行政法人国立科学博物館が運営する日本の博物館。
(注4)伊藤博文:明治期の日本の政治家。内閣制度が設置された明治18年以降、4度に渡って内閣総理大臣を務めた。
(注5)明石市立天文科学館:兵庫県明石市にある、日本標準時子午線上に建つ「時と宇宙」をテーマとした博物館。
(注6)子午線通過記念証:観光客および市民に「時」の大切さ、重要さを再認識してもらうとともに、日本標準時子午線が通っている「時のまち明石」を広く多くの方にPRすることを目的に兵庫県明石市が配布している。

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