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古典の日(こてんのひ)

出典:IBC冠婚葬祭辞典

古典の日とは、「古典が我が国の文化において重要な位置を占め、優れた価値を有していることに鑑み、古典の日を設けること等 により、様々な場において、国民が古典に親しむことを促し、その心のよりどころとして古典を広く根づかせ、もって心豊かな国民生 活及び文化的で活力ある社会の実現に寄与すること」を目的とした記念日です。 古典の日における古典の範囲は、クラシック音楽、海外文学の翻訳、漢詩、囲碁のように、元は諸外国で作成され日本に受け継がれたたものや、武道などの身体文化、茶道、華道、書道その他の生活文化を含み、時代区分では明治期までの作品が対象とされています。

日付や時期

11月1日

由来・起源・制定

2007(平成19)年1月に京都府などを中心に立ち上げられた源氏物語(注1)千年紀委員会が、11月1日を古典の日とすることを提案したことから始まり、2008(平成20)年11月1日に記念式典が開催され、「古典の日」が宣言されました。
2012(平成24)年3月に超党派(注2)の「古典の日」推進議員連盟が発足し、本格的に法制化へ動き出しました。そして同年8月に、古典の日を祝日ではなく国の制定する記念日とする法案が議員立法で提出され、9月に施行されました。
『紫式部日記』の寛弘5年11月1日(1008年12月1日)の記述に、源氏物語の作者紫式部に対して、藤原公任が「あなかしこ、このわたりに若紫やさぶらふ(そういえば、このあたりに若紫の姫君がいらっしゃるのでは)」と語りかけたとあります。「若紫」とは『源氏物語』の登場人物であることから、この記述は日本を代表する古典文学である『源氏物語』が歴史上はじめて記録されたものであるとされます。その記述を由来として、11月1日という日付が選ばれています。

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行事や風習・慣習、季節に関する事項

2008(平成20)年11月1日、「源氏物語千年紀」を記念して古典の日が宣言され、当時の天皇皇后両陛下(現・上皇明仁・上皇后美智子 両陛下(注3))臨席のもと、記念式典が国立京都国際会館で行われました。翌年3月、源氏物語千年紀委員会から改組されて、古典の日推進委員会が発足しました。
同委員会による古典の朗読コンテストが2009(平成21)年から行われているほか、各地で古典にちなんだイベントや公演、図書館での催し物などが行われています。

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脚注

(注1)源氏物語:平安時代中期に紫式部によって創作された日本の長編物語。
源氏物語千年紀委員会:2008年 の『源氏物語』の成立千年を記念する事業を行う目的で、物語に縁の深い京都府、京都市、宇治市、京都商工会議所をはじめ、近畿の各府県や諸団体、文化庁などにより構成された組織。
(注2)超党派:党派の利害を超えて、複数の組織の関係者がつの目的のために一致提携すること。
「古典の日」推進議員連盟:元総理大臣・福田康夫を会長として、「古典の日」の法制化に向けた運動を推進した議員の集まり。
(注3)上皇・上皇后:天皇と皇后の譲位後の尊称。
藤原公任(ふじわら の きんとう):平安中期の歌人・歌学者。

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