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結婚披露宴(けっこんひろうえん)

出典:IBC冠婚葬祭辞典

結婚披露宴とは、新郎新婦が結婚したことを親族、友人、知人にお披露目するためのパーティー、宴会のことです。招待客と料理やお酒を楽しみながら、お祝いするのが一般的です。

日付や時期

結婚式と同じ日、式の直後に行われることが多いですが、海外挙式のように招待客が限定される場合、日を改めて披露宴だけを行うこともあります。

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由来・起源・制定

婚礼文化は、平安時代の婿入り婚が始まりとされています。 男性が女性の家に3日連続で通うことで結婚を認められ、3日目の晩に女性の自宅で両親や親族などに新郎をお披露目する宴が開かれました。 これが結婚披露宴の始まりとも言われています。

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行事や風習・慣習、季節に関する事項

司会者を立てて進行する場合が多く、司会者は新郎新婦の友人が務める場合や、式場に頼む場合もあります。
新郎新婦の入場に続いて、司会者が開宴の辞を述べ宴が始まります。仲人もしくは司会者が新郎新婦の紹介を交えてお祝いを述べます。主賓の挨拶と祝辞、乾杯、ウエディングケーキ入刀、お色直し、食事と歓談、続いて来賓によるお祝いのスピーチなどが行われます。新郎新婦の生い立ちや出会いを写真や動画で紹介したり、友人による余興や花嫁から両親への手紙の朗読など、様々な演出で場を盛り上げます。

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贈答品などについて

参列者などからの新郎新婦への贈答品は、結婚祝いを参照のこと。

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お金に関する事項

参列者などからの新郎新婦へのお祝い金は、結婚祝いを参照のこと。

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返礼やお返しについて

結婚披露宴に出席した招待客からのご祝儀へのお返しについては、披露宴の食事と引き出物のおもてなしをもって返礼とするのが一般的です。
昔は一律でしたが、今は多くの新郎新婦が、用意する引き出物をゲストによって変えることで、お返しの金額を調整するようです。
例えば、ご祝儀が「3万円」と予測される友人と、「5万円」と予測される主賓がいる場合、主賓の引き出物のグレードを、友人より少し良いものにしたり、品数を1つ増やすなどして、お返しの金額の調整をします。面倒で難しいものではありますが、新郎新婦は招待客の立場ごと、個別の引き出物を用意することが一般的となっています。

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のし紙・掛紙の水引や表書について

参列者などからの新郎新婦へのお祝い金、贈答品の水引や表書は、結婚祝いを参照のこと。

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服装やマナーなど

新婦の披露宴での服装は、ウエディングドレスで入場して、お色直しで和装になる、またはその逆など、洋装と和装を両方着るパターンが多いようです。新郎は新婦の服装に合わせて、タキシードや羽織袴などを着用します。結婚式と披露宴会場が同じ場合、結婚式の服装で披露宴の開始に臨むことも多いようです。従って、神前式(注1)、仏前式(注2)の場合、披露宴の入場の際の新婦の服装は、白無垢(注3)や色打ち掛け(注4)などの和装になり、新郎は黒五つ紋付き羽織袴(注5)。教会式(注6)の場合は、新婦はウエディングドレス、新郎はタキシードを着るのが一般的です。

【男性出席者の服装】
フォーマルな服装で出席するのが基本です。昼間(日中)の式であれば「モーニング」、夜であれば「燕尾服(えんびふく)」や「タキシード」が正礼装で、主には新郎新婦の父親が着用します。
準礼装と言われるのは、昼間の式であれば「ディレクターズスーツ」、夜であれば「ブラックスーツ」です。ディレクターズスーツとは、ブラックのジャケット、ブラックとグレーのストライプのスラックス(コールパンツ)組み合わせのスーツのことです。
略礼装と言われるのは、昼夜に関係なく、黒またはダークカラーのスーツです。
親戚・親族、職場の上司、同僚、部下後輩、友人・知人などは、準礼装、略礼装を着用することが多いです。
その他、シャツ、ネクタイ、ポケットチーフは、白が基本です。靴、靴下は黒で、靴下はくるぶしが見えないものを着用します。

【女性出席者の服装】
男性と同じように、フォーマルな服装を選びます。既婚者なら留袖(注7)やアフタヌーンドレス、イブニングドレスが正装に当たりますが、一般的には新郎新婦の母親が着ることが多いです。
その他の親族や同僚・友人の女性は、洋装であれば肌の露出は控えた、膝が隠れる丈のフォーマルなドレス、ノースリーブドレスの場合はボレロ(注8)やショール(注9)を羽織るようにします。また着物もフォーマルと位置づけられるので、訪問着(注10)や付下げ(注11)、未婚であれば振袖(注12)も結婚式にふさわしいとされます。

【結婚式、披露宴への出席を断るときのマナー】
欠席連絡が遅れた場合や、やむを得ない事情で出席を取りやめる場合、迷惑をかけたことへの謝罪の意を込めて、出席した時と同じ金額を包むのがマナーです。欠席連絡が結婚式の1ヶ月以内になると、招待側に料理のキャンセル料などの負担が発生する可能性が高いので、その辺も考慮したご祝儀を心がけましょう。

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脚注

(注1)神前式:神道の神々に誓いを立てる日本の結婚式の様式。
(注2)仏前式:仏教の教えに基づき、仏様や先祖に結婚の報告をして、新郎新婦の「縁」や先祖に感謝の気持ちを伝える日本の挙式様式。
(注3)白無垢:表裏白一色で仕立てた和服。
(注4)色打ち掛け:結婚式に花嫁が着る和装の1つで、羽織のように打ち掛けて着るもの。白一色の「白無垢」に対し、色柄、刺繍などが施された華やかな衣装。
(注5)羽織袴:男性の第一礼装または正装とされる和服。
(注6)教会式:教会、ホテルや結婚式場に併設されているチャペルで、牧師または神父(司祭)が執り行う挙式のことです。
(注7)留袖:既婚女性が着用する最も格の高い和服の礼装。
(注8)ボレロ:前開きで丈が胴より短いジャケット。スペインの闘牛士の衣裳のデザインを、婦人服や子供服に取り入れたもの。
(注9)ショール:装飾や防寒を目的として、肩や上半身に掛けて着用する衣類の1種。
(注10)訪問着: 留袖の次に格式の高い女性用の着物。既婚・独身に関係なく、様々な年齢の女性が着用できる。
(注11)付下げ:準礼装着とされる女性用の着物。訪問着に次ぐ格式。
(注12)振袖:身頃と袖との縫いつけ部分を少なくして「振り」を作った袖丈の長い着物。未婚の女性が正装として用いる。

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