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引越し(ひっこし)

出典:IBC冠婚葬祭辞典

引越しとは、人が生活する場所を他の場所へ移すこと、そのために生活用品などを移動させたり、移転の手続きをする作業のことを指します。「転居」、または企業・団体の事業所などの場合は「移転」とも言います。引越しする人には、お祝いの意味を込めて「餞別(せんべつ)」を贈ります。

日付や時期

餞別は、引越すことを告げられた直後や引越し後に贈るのが親切です。

由来・起源・制定

引越し祝いは元々、住宅を購入して引越した方への「新居祝」を贈ることが由来と言われています。新築の場合は、「新築祝い」となりますので、引越し祝いと新築祝いは異なります。
古くからの慣習や由来とは別に、住宅を購入したかどうかに関わらず、住居の引越しという行為そのものに対して、餞別を贈ります。

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行事や風習・慣習、季節に関する事項

引越しをした人は、ご近所に挨拶回りをします。通常、向こう三軒、両隣(注1)に伺いしますが、特に家族で引越しした場合は、自治会長(注2)に挨拶に伺い、地域のルールについてお話を聞くのも良いでしょう。

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贈答品などについて

餞別としての贈り物には、時計、玄関マット、花瓶、陶器などの置物、鉢植えなどが一般的です。転居先の住宅との調和を考えて選ばれるのが良いでしょう。
贈り物のタブー(禁忌)は、火に関連する機器や物です。ライターやストーブなどの暖房器具は贈ってはいけないとされています。

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お金に関する事項

餞別の品やお金の相場は、贈る相手との関係性によって異なりますが。 知人・友人や職場の同僚へ個人で贈る場合は5,000円~1万円程度が目安と言われています。相手に気を遣わせないよう、あまり高額なお祝いは避けた方がよいでしょう。お祝い金は新札を用意します。

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返礼やお返しについて

餞別の返礼は、一般的には不要と言われています。転居先に招待しておもてなしすることが返礼代わりとなります。

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のし紙・掛紙の水引や表書について

お祝いの品やお金に付ける水引は赤白の「花結」で、表書は「お祝い」「御祝」などが一般的ですが、「御転居御祝」などとも書きます。水引下段の名入は氏名、連名、職場の場合などは「〇〇部一同」などとする場合も多いようです。
結婚に伴う引越しの場合は、表書を「寿」とする場合もあります。
引越しは、様々な事情を伴うことも多く、またお別れと言う意味では必ずしもめでたい事ではありません。表書は「御餞別」とすれば無難です。

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脚注

(注1)向こう三軒、両隣:自分の家の向かい側3軒と自宅の裏1軒、両どなり2軒、合計6軒のこと。日常親しく交際する近隣を表す。
(注2)自治会長:地域で暮らす人々で結成された任意の団体(自治会、町内会、区など)の代表者。

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