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人前式/宗教色を排した結婚式(じんぜんしき/しゅうきょうしょくをはいしたけっこんしき)

出典:IBC冠婚葬祭辞典

人前式とは、特定の宗教によらず、参列者全員の前で結婚を誓う挙式のスタイルです。人の前で挙式をすることから言われています。家族や友人などのゲストの前で結婚の誓いを立て、承認してもらう挙式のスタイルです。神様に対して結婚の誓いを立てる教会式や神前式のように宗教の儀式にとらわれることなく、新郎新婦がゲストと一緒に作り上げるスタイルです。場所にも決まりがないので、人前式に対応するチャペルで行っても良いですし、お二人の思い出の場所で挙げることもできます。一般的に、立会人の中から新郎側で1名、新婦側で1名の「立会人代表」を選びます。立会人代表は「結婚証明書署名」の際に、前に出て署名をするという役割があります。

由来・起源・制定

江戸時代に民間で行われていた結婚式の主流は両家の親族や地域の人々などを新郎側の自宅などに招いて行う「祝言(しゅうげん)」と呼ばれるスタイルでした。新しい挙式スタイルとも思われがちですが、もともと日本では、神の前で結婚を誓うという習慣はなく、「近しい人々の前で行う結婚式」であり、家族や親族などの前で結婚のお披露目をするのが普通でした。
欧米には宗教に基づくのではない挙式スタイルとしてシビルウェディングがあります。現在の日本の人前式のスタイルは、1990年の終わりごろに、新しい挙式スタイルとしてシビルウェディングを取り入れたものとも言われています。そのシビルウェディングは、婚姻届を役所に提出し、受理後に交付を受けることのできる婚姻届受理証明書を、挙式の中で司式者がゲストに披露して、婚姻の成立を宣言します。日本では、シビルウェディングを基本としながらも、婚姻届を先に提出してから挙式を行うことは必ずしも求められておらず、式中に婚姻届に署名したり、結婚の承認について、法的な届け出より先にゲストにより行われることが一般的です。

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行事や風習・慣習、季節に関する事項

式の流れ(例)
①列席者入場
立会人であるゲストが先に入場します。
司会者は挙式が始まる前に、人前結婚式についての説明をします。
②新郎新婦入場
新郎入場。その後、新婦がお父様(もしくはお母様)と入場。
③開式宣言
司会者が挙式の開式を宣言します。
④誓いの言葉
事前に新郎新婦が考えてきた「誓いの言葉」を読み上げます。「あいさつ」「誓い」「結び」「日付・名前」の順に述べるのが一般的ですが、これにこだわることは必要ありません。二人らしい自由な結婚の誓い方をしたいものです。
⑤指輪の交換・ベールアップ・誓いのキス・指輪の披露
新郎新婦は互いに向かい合い、指輪の交換を行います。
その後、新婦のベールアップをし、誓いのキスをします。
⑥結婚証明書に署名
新郎新婦は結婚証明書に署名をします。新郎新婦に続き、立会人代表も結婚証明書書に署名します。
⑦ゲストによる結婚の承認
司会者はおふたりの結婚に対する承認・賛同を問いかけ、ゲストから承認をもらいます。
⑧結婚の成立の宣言
ゲストの賛同により、結婚が成立したことを宣言します。
⑨閉式の言葉・退場
司会者が、人前式が閉式することを告げます。
新郎新婦が退場します。

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贈答品などについて

参列者などからの新郎新婦への贈答品は、結婚祝いを参照のこと。

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お金に関する事項

参列者などからの新郎新婦へのお祝い金は、結婚祝いを参照のこと。

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返礼やお返しについて

新郎新婦からの返礼については、結婚祝いを参照のこと。

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のし紙・掛紙の水引や表書について

お祝いの品やお祝い金ののし紙や表書きは、結婚祝いを参照のこと。

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服装やマナーなど

人前式の場合、新郎新婦が着用する衣装には明確なルールがないため、洋装と和装のどちらを選んでも良いものとされています。 そのため、新郎新婦で相談して、自分たちが着てみたい衣装を着用することができるのが、人前式の魅力の一つです。 場合によっては、洋装と和装の両方を着用してもよいでしょう。

【出席者の服装】
他の宗教系の式よりも服装に決まりはありません。ただし両家の親族や職場関係者が出席することは考慮する必要があるでしょう。和装、洋装問わず、略礼装での出席が適しているといえます。
なお人前式の場合は、ドレスコードに「平服」と書かれてあることがあります。「平服」というのは略礼装を意味しますので、冒頭でご紹介した定番のワンピースなどを着ていきましょう。

【男性出席者の服装】
男性は、ブラックスーツやダークスーツが略礼服にあたります。

【女性出席者の服装】
女性の略礼服には明確な決まりはありません。 カジュアルすぎないワンピースやアンサンブルなどが女性の略礼服になります。 また、正礼服と準礼服では不可とされているパンツスタイルも略礼服では良いとされています。 色やデザインにも決まりがなく、黒以外にも濃紺やグレーといった地味な配色であれば問題ありません。

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