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お宮参り(おみやまいり)

出典:IBC冠婚葬祭辞典

お宮参りとは、赤ちゃんが無事に生誕1ヶ月目を迎えたことを氏神様(注1)にお参りして、生児の無事な成長を祈る儀式です。正式名称は「初宮参り(はつみやまいり)」で、「初宮詣(はつみやもうで)」と言われることもあります。

日付や時期

赤ちゃんの生誕1ヶ月目を記念する行事なので、1ヶ月を目安に行います。
京都では女の子が早くお嫁に行けるようにとの願いを込めて、男の子よりも早い時期にお宮参りを済ませる風習があります。

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由来・起源・制定

お宮参りは、赤ちゃんが土地の守り神である氏神様に対面し、晴れて氏子(注2)として迎えられる祝福の儀式であったと言われていおり、郷土意識と強く関係していることがよく分かります。古くは男児32日目、女児33日目に乳母または親戚の女性が抱き、その上に「宮参り着」と呼ばれる晴れ着を被せて、将来を祝福されるために氏神様に参詣していました。産婦は不浄な身体として忌み明けまでは様々な行動を制限されていた時代があったという背景や、産後でお母さんの体の負担が大きい時期であることから、夫の母であるお姑さんが赤ちゃんを抱いて初宮参りを行っていました。

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行事や風習・慣習、季節に関する事項

赤ちゃんの誕生と健やかな成長を願って、生誕約1ヶ月目に、両親と父方の祖母が付き添って神社にお宮参りします。現代では両親と赤ちゃんだけでお参りするケースや、どちらか一方の祖父母が付き添うケース、両家や親族揃って行うケースなどお参りの仕方も様々になっています。一方で父方の祖母が赤ちゃんを抱いてお参りする、伝統的な光景も多く見られます。またお参りの後、参列者で会食することも多くあります。
参拝方法は、お賽銭を入れて手を合わせ、神様に祈りを捧げる方法と、神社の神主にお祓いと祝詞(のりと)をあげてもらう方法があります。

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贈答品などについて

赤ちゃんの祝い着は、母方の実家が用意するのがしきたりでしたが、最近では「祖父母にお金の負担をかけたくない」また「自分達が主催して両家を招きたい」という理由で、赤ちゃんの両親が用意する場合もあります。

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お金に関する事項

祝い着は、一般的には3万円程度、高いもので20万円ぐらいします。
神社への祈祷の謝礼のことを「初穂料」または「玉串料」と言い、神社によっては金額が指定される場合もあるので、ホームページや電話などで事前に確認する必要があります。特に指定がない場合、5,000円〜1万円が一般的です。

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返礼やお返しについて

返礼などは特にありませんが、お参りの後に食事会などでもてなしたりします。またお参り後に両親と赤ちゃん、祖父母で記念写真を撮るのも一般的で、写真は祖父母へのお礼にもなります。

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のし紙・掛紙の水引や表書について

神社に納める祈祷料は、通常のし袋に入れて持参します。のし袋の水引は赤白の「花結」で、表書は「初穂料」「玉串料」、名入は奉納者の氏名を書きます。奉納者は赤ちゃんの名前で良いでしょう。

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服装やマナーなど

赤ちゃんの服装は、和装であれば祝い着(初着)、洋装であればベビードレスを着せ、両親や参加者は色味を抑えた着物やスーツを着るのが一般的です。

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その他の事項(宗教に関する事など)

安産祈願は神社の鳥居で一礼し、参道の端を歩きます。手水舎で手と口、体の外と内を清めます。神前の賽銭箱の前まで来たら鈴を鳴らし、お賽銭を入れて二礼二拍手し、手を合わせてお祈りします。その後一礼し、神前を離れます。鳥居をくぐって出た後、振り返って一礼します。

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脚注

(注1)氏神様:血縁的な関係にあった一族の祖先の霊を神として祀ったもの(一族の祖先神あるいは守護神)。または、住む土地の鎮守。
(注2)氏子:その地域の住人で、その土地の氏神をまつる人。

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