日本の祭祀・祭礼
青森ねぶた祭(あおもりねぶたまつり)
出典:IBC冠婚葬祭辞典
青森ねぶた祭とは、青森県青森市で開催される夏祭りです。ねぶたとは、人の形など様々な装飾を施した巨大な灯籠のことを指します。この祭りには毎年200万人以上の観客が訪れ、仙台の七夕祭り、秋田竿燈(かんとう)祭りと並んで「東北の三大祭り」に名を連ねる人気の高いお祭りで、1980(昭和55)年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。
日付や時期
8月2日~7日
由来・起源・制定
青森ねぶた祭は七夕祭りの灯籠流し(注1)が由来で、形を変えたたものと言われていますが、その起源は定かではありません。奈良時代(710~794年)に中国から渡来した「七夕祭」と、古来から津軽にあった習俗(注2)と精霊送り(注3)、人形、虫送り(注4)等の行事が一体化して、紙と竹、ローソクが普及されると灯籠となり、それが変化して人形、扇ねぶたになったと考えられています。
「ねぶた」の語源についても諸説ありますが、農作業の忙しい時期に疲れからくる眠気に負けないように「眠気を流す」→「ねむた流し」と訛っていき、「ねぶた」または「ねぷた」と言われるようになったとの説が有力です。
ねぶた(=睡魔)という穢(けが)れを飾り物と一緒に海や川に流す行事でした。
行事や風習・慣習、季節に関する事項
明かりを灯した巨大な灯籠(=ねぶた)を山車に乗せて練り歩きます。「ハネト」と呼ばれる踊り手がねぶたの周りを取り囲み、お囃子(注5)の音に合わせて「ラッセーラ、ラッセーラ、ラッセラッセラッセラー」と叫びながら、元気よくぴょんぴょんと飛び跳ねます。
8月2日と3日の夜は、子どもねぶた約15台と大型ねぶた約15台が運行。4日から6日までの夜は、大型ねぶた約20台が運行し、6日には「ねぶた大賞」などの各賞が発表されます。最終日の7日の昼には大型ねぶた約20台が運行し、夜は受賞したねぶた7台が青森港を運行します。
服装やマナーなど
お祭りに「ハネト」として参加したい場合、浴衣姿で頭には花笠、肩にはタスキ、浴衣の下はピンクか青のオコシ(注6)、腰にはブリキでできた器のガガシコ(注7)を付け、白足袋に草履を履けば、誰でも参加できます。
▼ 続きを読む脚注
(注1)灯籠流し:お盆の終わる日に竹で作った小さな灯籠に火を灯し、川や海に流す行事。
(注2)習俗:特定の地域や社会で昔から伝わっている風俗や習慣。
(注3)精霊送り:お盆の終わる日に、送り火をたいて精霊が帰るのを見送ること。
(注4)虫送り:農村で、作物につく害虫を追い払う呪術(じゅじゅつ)的行事。
(注5)お囃子:笛・太鼓・鼓などの楽器を用いたり、歌唱によって拍子をとり、謡や能をはやしたてること。
(注6)オコシ:腰巻き。女性が和装のときに下着として腰に巻く布。
(注7)ガガシコ:ブリキでできた水やお酒を飲む器。
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