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日本の祭祀・祭礼

ホーム > 日本の祭祀・祭礼 > 秋田竿燈(かんとう)まつり/秋田県秋田市

秋田竿燈まつり(あきたかんとうまつり)

出典:IBC冠婚葬祭辞典

秋田竿燈まつりとは、毎年秋田県秋田市で行われる祭りです。竿燈(注1)とは、長い竹竿にたくさんの提灯を吊り下げたものを言い、その竿燈全体を稲穂に、連なる提灯を米俵に見立て、額・腰・肩などにのせ、豊作を祈ります。国の重要無形民俗文化財に指定されており、青森のねぶた祭り、仙台の七夕祭りと並んで「東北三大祭り」の1つとされています。また、二本松提灯祭り(福島県)、尾張津島天王祭(愛知県)と並び、「日本三大提灯祭り」の1つにも数えられます。

日付や時期

8月3日~6日

由来・起源・制定

秋田竿燈まつりは、真夏の病魔や邪気を払う「ねぶり流し行事」として、宝暦年間(注2)(1751~1764年)にはその原型となるものが出来ていたと言われ、当時の書物には「練り歩き、その灯火は二丁、三丁にも及ぶ」と竿燈の原型が記されています。元々、藩政以前から秋田市周辺に伝えられている「ねぶり流し」は、笹竹や合歓木に願い事を書いた短冊を飾り、町を練り歩き、最後に川に流すというものでした。それが宝暦年間に入ってロウソクが普及し、お盆に門前に掲げた高灯籠(注3)などが組み合わされて、独自の行事に発展したものと言われています。
「ねぶり流し」自体は江戸時代以前より行なわれており、宝暦年間には現在の原型があったとされ、五穀豊穣や無病息災(注4)、技芸上達を願って、旧暦7月7日に行われる七夕行事とともに、旧暦7月15日のお盆を迎え入れるための一連の行事でした。それが次第に現在の竿燈まつりの形になったとも言われています。「ねぶり流し」は「眠り流し」という言葉が訛ったもので、秋田市ではその呼び名が定着しています。

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行事や風習・慣習、季節に関する事項

秋田竿燈まつりは、長い竹竿にたくさんの提灯を吊り下げた「竿燈」を、「差し手」と呼ばれる腕自慢たちが力強く持ち上げて町中を練り歩きます。
夜竿燈では、灯りを灯した280本もの竿燈が大通りに勢ぞろいします。「ドッコイショー、ドッコイショー」の掛け声が響く中、差し手たちは大きな竿燈を手のひら、額、肩、腰へと自在に操ります。この技を昼竿燈(竿燈妙技会)で競い合い、技を高め合って、次の世代へと受け継いでいきます。また、夜竿燈を終えた後は、各町内で「もどり竿燈」を見ることができます。

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脚注

(注1)竿灯:長い竹竿に多数の提灯 (ちょうちん) をつけたもの。
(注2)宝暦年間:江戸中期、桃園天皇・後桜町天皇の時の年号。
(注3)高灯籠:石灯籠の1つで、台石を幾層にも重ねて高く作ったもの。
(注4)無病息災:病気をせず、健康であること。

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