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日本の祭祀・祭礼

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神田祭(かんだまつり)

出典:IBC冠婚葬祭辞典

神田祭は「神田明神祭」とも呼ばれ、東京都千代田区の神田明神で行われる祭礼です。山王祭(注1)、三社祭(注2)(三社祭の代わりに深川祭(注3)とする事もあります)と並んで「江戸三大祭り」の1つとされているほか、京都の祇園祭(注4)、大阪の天神祭(注5)と共に「日本の三大祭り」の1つにも数えられます。

日付や時期

5月第2日曜日前後

由来・起源・制定

神田祭の起源については記録文書などがほとんど残っておらず、詳細は明らかではありませんが、大祭になったのは江戸時代以降のことです。
江戸幕府開府以前の1600(慶長5)年、徳川家康(注6)が会津征伐において上杉景勝(注7)との合戦に臨んだ時や、関ヶ原の合戦(注8)においても神田大明神に戦勝の祈祷を命じていました。神社では家康の命によって毎日祈祷を行っていたところ、9月15日の祭礼の日に家康が合戦に勝利し天下統一を果たしました。これによって特に家康が崇敬するところとなり、社殿、神輿、祭器を寄進し、神田祭は徳川家縁起の祭として以後盛大に執り行われることになったと言われています。

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行事や風習・慣習、季節に関する事項

主な行事として、祭神を御輿に移す鳳輦神輿遷座祭(ほうれんみこしぜんざさい)(注9)、各町内会の連合渡御(注10)となる氏子町会神輿神霊入れ(注11)、伝統の神事能(注12)である明神能・幽玄の花(注13)、そしてすべての神職(注14)が奉仕する例大祭などがあります。

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お金に関する事項

祭りの詰所やお神輿にお祝い金を包む場合、目安は3,000円から1万円とされており、迷う場合は5,000円ぐらいで良いかと思います。
また、お祭りの際に神社にお金やお供え物を納める場合、1,000円~1万円が目安だとされています。

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のし紙・掛紙の水引や表書について

祭りの詰所やお神輿にお祝い金を包む場合、お金包みは赤白の水引で「花結」が基本で、表書は「御祝儀」などとします。水引下段の名入には氏名や会社名を記入します。お酒などの品ものを渡す場合も、赤白の「花結」ののし紙に表書は同じく「御祝儀」とします。
お祭りの際に神社にお供え物を納める場合、のし紙の水引は赤白の「花結」で、表書きは「奉納」とするのが一般的です。名入には寄進をする人の氏名を水引の下段に入れます。お金を納める際のお金包みも同様とします。

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その他の事項(宗教に関する事など)

神社にお参りをする際は、まず鳥居で一礼し、参道の端を歩きます。手水舎で手と口、体の外と内を清めます。神前の賽銭箱の前まで来たら鈴を鳴らし、お賽銭を入れて二礼二拍手し、手を合わせてお祈りします。その後一礼して神前を離れ、鳥居をくぐって出た後、振り返って一礼します。

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脚注

(注1)山王祭:東京都千代田区にある日枝神社の例祭。
(注2)三社祭:東京都台東区浅草の浅草神社の例大祭。
(注3)深川祭:東京都江東区の富岡八幡宮の祭礼。
(注4)祇園祭:毎年7月に行われる、京都市東山区の八坂神社(祇園社)の祭礼。「日本三大祭り」の1つ。
(注5)天神祭:日本各地の天満宮で催される祭り。なかでも大阪天満宮の天満宮の例祭を言う。
(注6)徳川家康:江戸幕府の初代将軍。
(注7)上杉景勝:安土桃山・江戸初期の大名。豊臣政権の重臣。
(注8)関ヶ原の合戦:1600年、美濃国(現・岐阜県)関ヶ原で、徳川家康を大将とする東軍と石田三成を中心とする反徳川勢力の西軍が行なった戦。
(注9)鳳輦神輿遷座祭(ほうれんみこしせんざさい):神田祭の最初に行われる鳳輦神輿に御霊を移す儀式。
(注10)渡御(とぎょ):天皇や神輿などが出かけて行くこと。
(注11)氏子町会神輿神霊入れ:大小200基もの神輿に、神田明神さまの御神霊を遷す神事。
(注12)神事能:神社の祭礼に奉納される能楽。
(注13)明神能・幽玄の花(みょうじんのう・ゆうげんのはな):神田祭で奉納される神事能の題名。
(注14)神職:神社に仕える者。神主。

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