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日本の祭祀・祭礼

ホーム > 日本の祭祀・祭礼 > 裸祭り(会陽)/岡山県岡山市

会陽/裸祭り(えよう/はだかまつり)

出典:IBC冠婚葬祭辞典

裸祭りは、氏子が生まれた時と同じ裸になり清浄無垢の姿で行う神事です。男性参加者が褌姿など裸体に近い姿、または全裸で参加するお祭りです。祭礼としては全国にありますが、岡山市西大寺で行われる裸祭り「会陽」は国の重要無形民俗文化財(注1)に指定されており、「日本三大奇祭り」(注2)の1つとも言われています。

日付や時期

2月第3土曜日

由来・起源・制定

室町時代の永正年間に忠阿上人が参拝者に守護札(注3)を授与していましたが、希望者が増えたため、1510(永正7)年に参拝する群衆の頭上に牛玉(紙製の守護札)を投げ与えたところ、奪い合いになったのが「会陽」の始まりとされています。祭りの群衆は当初は着衣でしたが、動きやすくなるために次第に裸になっていったと推測され、1661(寛文元)年の年紀を持つ縁起本にある会陽初期の様子を表した絵図によると、裸と着衣の人間が入り交じって描かれています。

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行事や風習・慣習、季節に関する事項

会陽の当日は、裸の群衆に向かって宝木と言われるお札が投げ入れられ、男たちが争奪を競います。
行事は会陽の19日前に行われる「会陽事始式」から始まり、宝木を仕上げる道具などを手入れして準備されます。16日前には宝木の原木を得て、宝木として削り整える「宝木取り・宝木削り」、2週間前から国家安穏(注4)、万民豊楽(注5)等を祈願する「修正会(しゅしょうえ)」が14日間に渡って行われます。また「水垢離行(みずごりぎょう)」も並行して当日まで行われます。3日前から「会陽宵祭り」が開催され、会陽の安全と発展を祈願するために奉納演奏が行われます。

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贈答品などについて

お寺にお供え物やお金を納めることを「奉納」もしくは「寄進」と言います。「奉納」は金銭だけではなくお酒などの品物や絵馬などの他に、芸能や競技、行事など形のないものを納めることもあります。お祭りの舞踊、相撲や弓道も昔から神事として奉納されてきました。「寄進」は一般的にはお寺にお金や品物を納めることを言います。

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お金に関する事項

行事やお祭りの際に、お寺にお金やお供え物を納める場合、1,000円~5,000円程度が平均的とされています。

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のし紙・掛紙の水引や表書について

お寺にお金やお酒などの品物を納める場合、のし紙は赤白の「花結」で、表書は「奉納」とするのが一般的です。

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その他の事項(宗教に関する事など)

お寺にお参りする場合、山門の前で一礼して門をくぐり、帰りも一礼します。手水舎で手と口、体の外と内を清めます。本堂の賽銭箱の前まで来たら、お賽銭を入れて鈴を鳴らし合掌し、一礼します。お線香の場合は右手に持ち左手を添えてお供えします。お寺では神社と違い合掌はしますが、拍手はしません。

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脚注

(注1)重要無形民俗文化財:食住、生業、信仰、年中行事などに関する風俗慣習、民俗芸能、民俗技術など、人々が日常生活の中で生み出し継承してきた無形の民俗文化財のうち、特に重要なものとして国が指定したもの。
(注2)日本三大奇祭:諸説あるが、御柱祭 (長野県諏訪市)、なまはげ (秋田県男鹿市)、吉田の火祭り (山梨県富士吉田市)。
(注3)守護札:神様の守護をいただくため、常に身につけるお守り。
(注4)国家安穏:国全体が治まって、安らかで穏やかなこと。
(注5)万民豊楽(ばんみんほうらく):物資が豊かで、人々が暮らしを楽しむこと。

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