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ホーム > 日本の祭祀・祭礼 > 伊勢神宮新嘗(にいなめ)祭/三重県伊勢市

伊勢神宮新嘗祭(いせじんぐうにいなめさい/にいなめのまつり/しんじょうさい)

出典:IBC冠婚葬祭辞典

新嘗祭は宮中祭祀(注1)の1つで、天皇陛下がその年に収穫された穀物などを天照大御神(あまてらすおおみかみ)(注2)を始めとする八百万の神々に供えて感謝し、これらの供え物を神からの賜りものとして、天皇陛下自らも食される儀式です。 宮中三殿(注3)の近くにある神嘉殿(注4)にて執り行われますが、同じ日に全国の神社でも行われます。伊勢神宮の新嘗祭が最も有名で、伊勢神宮においても最も大事とされる神事です。

日付や時期

11月23日~29日。国民の祝日「勤労感謝の日」は、新嘗祭を由来としています。勤労感謝の日参照。

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由来・起源・制定

日本では、古くから各地で五穀の収穫を祝う風習がありました。また宮中祭祀の中でも、五穀の収穫を祝うことは最も重要な祭事として古代から行われてきました。新嘗に関する記録の中で最も古いものは、『日本書紀』(注5)の神武天皇(注6)即位前紀にある記述です。
新嘗祭の儀式の中に弥生時代に起源を持つと考えられるものがあるため、その原型は弥生時代に遡るという説もあります。
新嘗祭は、伊勢神宮の神事の形式を取り入れていき、また、皇位継承儀礼(注7)に組み込まれながら、宮中祭祀として続いてきました。

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お金に関する事項

祭礼の時に、神社にお金やお供え物を納める場合、1,000円~1万円が目安だとされています。

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のし紙・掛紙の水引や表書について

祭礼の時に神社にお供え物を納める場合、のし紙の水引は赤白の「花結」で、表書は「奉納」とするのが一般的です。名入には寄進をする人の氏名を水引の下段に入れます。お金を納める際の祝儀袋も同様とします。

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服装やマナーなど

昔は、新嘗祭の日までは新米を食べてはいけないとも言われました。神様に新穀(初穂)を捧げるより前に、人が食べるのはおそれ多いという考えからです。昔は稲刈り、天日干し、脱穀など全て人が行っていたため、稲刈りから俵に米を入れ終わるまで2カ月はかかっていました。そのため、新米が食べられるのはちょうど新嘗祭の頃だったという事情もあったようですが、今は新嘗祭よりもっと早いタイミングに新米が出回っており、新嘗祭を待つことなく食べられています。

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その他の事項(宗教に関する事など)

神社にお参りをする際は、まず鳥居で一礼し、参道の端を歩きます。手水舎で手と口、体の外と内を清めます。神前の賽銭箱の前まで来たら鈴を鳴らし、お賽銭を入れて二礼二拍手し、手を合わせてお祈りします。その後一礼して神前を離れ、鳥居をくぐって出た後、振り返って一礼します。

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脚注

(注1)宮中祭祀:天皇陛下が国家と国民の安寧と繁栄を祈ることを目的に行う祭祀。
(注2)天照大御神:太陽をはじめ光や慈愛、真実などを象徴する、最も尊い神様と言われており、皇室の祖先とされている。
(注3)宮中三殿:賢所・皇霊殿・神殿の3つの建物の総称。
(注4)神嘉殿:平安京大内裏の中和院の正殿の名称。天皇が天神・地祇(ちぎ) を祀る所。
(注5)日本書紀:奈良時代に成立した日本の歴史書。
(注6)神武天皇:日本の初代天皇(在位:神武天皇元年1月1日 - 神武天皇76年3月11日)。
(注7)皇位継承儀礼:天皇の位の継承から即位式、大嘗祭に至る一連の儀礼全般のことを指す。

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