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冠婚葬祭WEBマナー辞典


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法人の行事・イベント

仕事始め(しごとはじめ)

出典:IBC冠婚葬祭辞典

仕事始めとは、企業や法人において正月が明けた後、その年初めて業務を開始することを言います。官公庁では「御用始め」とも呼ばれ、年末年始の休日が明けて、その年の最初の事務を執ることを意味します。2015年に行われた人材会社の調査によりますと、法人や企業の約15%が、仕事始めに際して、何らかの行事や挨拶会などを行っているそうです。

日付や時期

一般的には1月4日とする法人や企業が多いようです。4日が土、日の場合は次の月曜日が仕事始めになります。

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由来・起源・制定

官公庁は「行政機関の休日に関する法律」により「12月29日~1月3日が休日」と定められているので、仕事納めは12月28日、仕事始めは1月4日となります。銀行は、銀行法により「12月31日から1月3日が休日」とされています。
企業によって年末年始の休日は異なりますが、官公庁の日程に準ずるところも多くあります。

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行事や風習・慣習、季節に関する事項

仕事始めの日には、朝礼などで新年の挨拶を行ってから、業務を開始する法人や企業が多いと言われます。部門や事務所単位、もしくはTV会議を利用するなどして、全社で幹部社員による年頭の挨拶や、従業員同士の顔合わせが行われたりします。
会社の代表者や事業所の幹部社員、小規模な会社などでは、従業員全員で初詣に行き、新年の事業や商売の繁盛を祈願するとともに、従業員全員の健康をお祈りしたりします。初詣に行く神社や寺院で祈祷を行う法人や企業もあります。

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贈答品などについて

企業として神社や寺院で祈祷を行う場合、祈祷料の他に奉納品として、お酒を持参する事も多くあります。

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お金に関する事項

祈祷料は、一般的には1万円ぐらいからとされていますが、神社のホームページで、金額を載せているところも多いようです。分からない場合は、直接お参り予定の神社や寺院に問い合わせをすれば教えていただけます。

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のし紙・掛紙の水引や表書について

神社で祈祷をお願いする場合、季節に関係なく、「初穂料」としてお金を納めることが多くなりました。お供え物ののし紙には「御供」と書きます。この他に「御神前」と言う書き方もあります。「御神前」「御供」という表書は文字通りの意味ですが、「玉串料」とは、玉串(注1)や榊(注2)の代わりにお供えする料金であることを意味しています。
さらに「上」と書かれる場合もあります。「上」はよく神様や目上の方に対する御礼の際の表書に用いられる語です。水引は慶事用の赤白の「花結」です。名入は氏名を書き、神社においては、氏名を掲示するところもあります。
お寺には「御布施」やとして赤白のお金包みです。

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服装やマナーなど

以前は、仕事始めに振袖や着物を着る従業員もいましたが、現在はほとんど見なくなりました。通常仕事に従事する服装で問題ありませんが、初詣に神社仏閣にお参りする場合は、神聖な場所ですから男女とも派手な服装は避け、できるなら正装が望ましいとされています。

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その他の事項(宗教に関する事など)

初詣は、神社、寺院にお参りすることで、どちらに参っても良いとされます。
神社にお参りをする際は、まず鳥居で一礼し、参道の端を歩きます。手水舎で手と口、体の外と内を清めます。神前の賽銭箱の前まで来たら、鈴を鳴らしお賽銭を入れて二礼二拍手し、手を合わせてお祈りします。その後、一礼し神前を離れます。鳥居をくぐって出た後、振り返って一礼します。
お寺の場合にも山門の前で一礼し門をくぐり、帰りも一礼します。手水の手順は神社と同じです。お賽銭を入れて合掌し、一礼します。お線香の場合は右手に持ち、左手を添えてお供えします。お寺では神社と違い合掌はしますが、拍手はしません。

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脚注

(注1)玉串:神道の神事において参拝者や神職が神前に捧げる紙垂や木綿をつけた榊の枝。

(注2)榊:モッコク科サカキ属の常緑小高木。神社においては、神棚や祭壇に供えるなど神事に用いられる植物。

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